先日、天皇陛下が生前退位の意向を示されました。
天皇が変わるということは、元号も変わることなります。
次の元号はどうやって決めるか気になったので、調べてみました。
目次
1.生前退位とは。
2.元号に関する法律がある。
3.新しい元号はどうやって決まる?
1.生前退位とは。
「生前退位」とは、
読んで字のごとく、生きているうちに現在の位を退くことです。
天皇陛下の場合、生きているうちに天皇の位を皇太子に譲位することになります。
現在の天皇陛下である明仁様は125代目にあたり、
今までに約半数の方が「生前退位」をされていますが、
明治時代以降、天皇の譲位はなくなり、江戸時代後期から約200年の間、
「生前退位」は行われておりません。
皇室に関する制度を定めた「皇室典範」には、
譲位や退位に関する記載はなく、
今後、「皇室典範」の改正も含め、皇室の動きに注目が集まります。
近年、海外では、
ローマ法王やオランダ女王が「生前退位」をされています。
2.元号に関する法律がある。
元号に関する事柄を定めた法律として、「元号法」があります。
「元号法」 : 法令番号 昭和54年法律43号
内容は、元号(年号)について定めています。
第1項:元号は、政令で定める。
第2項:元号は、皇位の継承があった場合に限り改める(一世一元の制)。
この2項からなる法律で、
日本の法律の中で最も短いものに当たります。
元号法によると、皇位の継承、つまり天皇が交代したときに、元号を改める必要があり、
1人の天皇につき、1つの年号があてられます。
また、元号は政令により定めるとあるので、
皇位継承時の内閣により、新しい元号が選定されることがわかります。
3.新しい元号はどうやって決まる?
1979年、当時の内閣が「元号法」にある元号の選定について、
具体的な要領を定めています。
元号を決める際には、
① 候補名の考案
② 候補名の整理
③ 原案の選定
④ 新元号の決定
という順序を踏んで決定されます。
まず、内閣総理大臣が数名の有識者を招集し、
それぞれ複数個の候補名を考案します。
考案する際には、
「国民の理想としてふさわしいような良い意味を持つものである」
「漢字2文字である」
「書きやすい」
「読みやすい」
「これまでに元号名またはおくり名として用いられていない」
「俗用されていない」
ことを留意しなければなりません。
その後、官房長官が考案された候補名を検討し、
結果を内閣総理大臣に報告します。
最後に、全閣僚会議において、新元号の原案を協議し、
原案が定まったら衆議院および参議院の議長、副議長に意見を聴取します。
そして、閣議において元号の改元として政令が定められます。
簡単にまとめると、
天皇陛下が退位されると、内閣総理大臣を中心として協議され、
決定次第、政令として決定となります。
オリンピックのエンブレムみたいに、
国民からの公募とかだったら盛り上がるかも知れませんねー。
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